2009年9月21日月曜日

裏鍵幻宴理論:詰め

詰めとは、勝利への最後のステップです。
この章では、詰め呪力ボーナス呪力預け詰めずらし、そして精算の原則を紹介したいと思います。


詰め呪力ボーナス

宴は基本的に、呪力をスペルの起動に使って、次の戦闘で実際に打点にします。
しかし打点UP系のイベントや特殊能力に使った呪力は、この戦闘に打点になります。

例を挙げましょう。同じくT15の永琳とフランを見ます。
スペルが止まらなかった場合、1+2+3+4+5+6+7+8=36点の呪力を貰えます。
しかし永琳は打点上昇のイベントを持っていないから、T15に貰った8点の呪力をその戦闘中に使えなくて、結局T13までの総呪力28で戦っている。
ところでフランは打点上昇イベントを持っている。《手加減知らず》を2枚撃てば、正真正銘総呪力36を使ったことになる。このターンで殺せば後のことはどうでもいいから。
このように、打点上昇のカードのみが使える最後のターンに入ってくる呪力を、「詰め呪力ボーナス」と呼びます。この呪力差こそが、詰めイベントの強さの正体です。

打点下降系のカードとの差も一目瞭然です。打点下降系はこのボーナスを使えない。迎撃時に打つのは勿論、攻撃時に打つものも(少数の例外を除いて)ゲームを終わらすことができないから結局迎撃時に打つのとなんらか変わらない。

呪力預け

呪力を使ってスペルを起動して攻撃する。この当たり前な行動には、呪力→打点の間に時間差があります。
攻撃スペルに呪力をX割ったとしましょう。相手のターンに、その呪力Xは預けたままで、まだ効果を発揮できない。これが詰めのターンなら、その呪力Xはまるまる消えたみたいなものになる。
この差の程度は、詰められる易さに関連する。重い攻撃スペルを立てると、その分相手の詰めへの抵抗力が低下する。

簡単な式を書きましょう。T15とT16を例にします。また、詰められる側が攻撃スペルに預けた呪力をX点にします。
T15:
先手側の運用できる呪力:28 + ボーナス8
後手側の運用できる呪力:28 - X
X=4で攻撃側がボーナスを使いきれる計算だったら、呪力差12というとんでもないことになる。じゃ後手の場合は?
T16:
先手側の運用できる呪力:36 - X
後手側の運用できる呪力:28 + ボーナス8
これこそが、後手側が唯一の呪力面で優勢に立つタイミングです。使えるボーナス+X>8になれば、「これが最後のターンであれば」運用できる呪力は先手側よりも多い。

これは、詰めずらしに於いては重要なことになる。

詰めずらし

宴では相手のリーダーの体力を0以下にすれば勝ちです。ジャスト0にしても、-9でオーバーキルしても同じです
詰めずらしとは、これを利用する手段の総称です。

例を見ましょう。
こちら咲夜2魔理沙2デッキで、体力4呪力6。相手は咲夜4で体力4。相手の場に《傷魂「ソウルスカルプチュア」》が起動状態、こちら起動なし、こちらのターン。
《魔符「スターダストレヴァリエ」》と《光符「アースライトレイ」》を立てて、《チームプレイ》を撃って1残り、返しに殴れれば勝ち。体力「差」が同じでも、両方体力3の場合はこっちが負けてしまう
損耗差が同じでも、両方4にすれば勝ち、両方3にすれば負ける。この例の「両方体力4」にする過程が、詰めずらしである。(勿論最後のチームプレイも詰めずらしに入るけど)
勿論、両方体力6とかになったらこの手は効きません。「このターンでギリ生き残って次のターンで倒す」でなければ意味はありません。

詰め呪力ボーナスを使えないデッキはこれが大事。実戦ではファクターが多いので判りづらいけど、原則として「ギリで生き残れればギリなほど返しで勝ちやすくなる」というのを把握すればいいと思います。

詰め妨害

モンドームヨーデース
これも詰めずらしの一種であり、「相手の詰めを妨害して呪力を腐らせて、自分のターンで詰める」パターンもあります。
例えば相手のトドメスペルに向かって《畏怖すべき存在》。或いは《手加減知らず》を握って《禁忌「フォービドゥンフルーツ」》を爆発させる気満々なフランに《うわばみ》。
相手の詰め呪力ボーナスを無かったことにし、逆に自分は詰め呪力ボーナスを使い放題。構築時にこういうカードがあると詰めでの強さがグンと上がる。

精算の原則

精算の正確さは経験と比例します。こればかりはどうしようもない。
ただし、原則みたいなものならいくらかあります。

考えられる可能性をリストアップして、比較する

「相手が~を持っていそう、怖いからやめよう」という考えは思考停止みたいなものです。相手があるカードを持つ場合、こちらはどうするべきか、そしてどうなるのかを考えましょう
全ての可能性に行かなくても、せめて覚えているもの、考えられるものは全てその結果まで考えて、比較をしましょう。更に、相手が持っていない場合も考えましょう。
「結果」だけは比較できます。妄想は何の役にも立ちません。

あきらめたらそこで試合終了ですよ

無闇な投了は絶対に避けましょう。勿論投了自身は悪いことではないが、まだ勝てるのに投了してしまった、というのは最悪です。
一番最悪な投了は「相手絶対XXXを持ってるからもう負けだ、投了」→相手は実は持っていなかったというパターン。自分の妄想に負けてます。絶対にやらないでください。
次は、打開策があるのにそれを気付かなくて投了してしまうケース。あなたは気付いてないけど、相手は「あなたが気付いてない」そのことを知りません。だか らその打開策の対策プレイをしてくる。それが打開策の手掛りにもなるし、なによりも試合はまだまだ続く。だが、投了してしまうと何もかも終わってしまう。
投了は実は上級者向けの行動です。出来る限り、最後までやりましょう。

カードを把握する

これは言うまでもないんですが、言うほど簡単では無いのも確か。
結局経験が物を言いますが、カードテキストを覚えるぐらいなら誰でもどこででもできます。
カードの効果は覚えましょう。

検討する

試合が終わったら、手札を両方公開して検討をしましょう。
「実はこうすれば勝てた」というものは、次から大いに役に立ってくれます。

And Then?

他にも一杯精算で判らなければならないことがありますが、結局「場数を踏む」のが一番なのでここでの贅言は省します。
次は、場の制圧タイプの勝ち方についで語りたいと思います。

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